【季節の掲示板-2026/10】子供が親をほんとの親にしてくれる

「子供が親をほんとの親にしてくれる」

「子供が親をほんとの親にしてくれる」

施本『ほのぼのカレンダー』より。教育者・東井義雄さんの言葉です。

東井義雄さんは、丹後の真宗寺院に生まれ、県下の小中学校に長く勤務されました。

数々の教育関係の賞を受賞され、篤信の念仏者としても知られています。

東井さんの言葉には、先生として教える立場にありながら、むしろ生徒や市井の念仏者から学ぼうとする、やさしさとぬくもりが感じられます。

「子供が親をほんとの親にしてくれる」

という言葉も、親が一方的に子供を育てるのではなく、子供との関わりを通して、親自身もまた育てられていくということではないでしょうか。

この言葉は、「生徒が先生をほんとの先生にしてくれる」とも読めそうです。

東京・西徳寺さま(当時は東京別院)でご縁をいただいた宗正元師にも、同じような趣旨のお言葉があります。

「背くなら背く者を通して阿弥陀様の方が育つ、ちょうど親でもそうじゃありませんか。

背く子に育てられるんですわ。

それが本当の親心です。

つまり背く子に親心を育てられる。

親心ていうものは子供から育てられるものです」

親の思いに背く子であっても、その子との関わりを通して、親は悩み、迷い、思いを深めていきます。

その歩みのなかで、親心もまた育てられていくのでしょう。

私たちは、誰かを育てているつもりで、実はその人によって育てられているのかもしれません。

いま一度、カレンダーに記されたこの言葉を、味わい直してみませんか。

合掌