【季節の掲示板-2025/03】煩悩の氷とけ菩提の水に

煩悩の氷とけ菩提の水に
三寒四温、長かった冬もようやく春の兆しが感じられる頃となりました。
掲示板の言葉 は、七高僧の一人である中国の曇鸞大師が比喩としてお示しくださったものです。
煩悩は、私たちの「いのち」そのものであり、なくすことはできません。しかし、問題はその「かたくなさ」にあります。
氷と水の性質が異なるように、私たちの心もまた、光を仰ぐことで変わります。
光に照らされれば、氷のように固くなった心も、水のようにやわらかく(柔軟心)、よどみなく(精進)、人生を受けとめていくことができるのではないでしょうか。
人生の課題である煩悩を、いかにして菩提(さとり)の糧へと変えていくのか
――それが、それぞれの人生に問われているのではないでしょうか。煩悩さえも、念仏聞法の中で菩提の糧として歩ませていただきましょう。
どうか皆さまの心にも、あたたかな春の光が届きますように。
合掌