江戸時代の越後土産「寺泊聖徳寺血薬」
寺泊聖徳寺血薬と越後土産
先日、博物館を訪れた際、興味深い展示物に出会いました。江戸時代の「越後土産」と題された展示で、各地の名産品や土産物が一覧として紹介されていました。展示の解説によると、信濃川や西川の流域には各所に市が立ち、活版印刷がまるで新聞広告のような役割を果たしていたとのことです。
展示をじっくり見ると、その中に「寺泊聖徳寺血薬」という名が記されているではありませんか。(下段右から6行目)
聖徳寺がかつて婦人病の漢方薬を製造していたことは聞いていましたが、名産物としてこのようなリストに載っていたことには驚かされました。
お寺には現在も「調合の間」「薬箪笥」「売薬製造帳」が残されており、かつてお寺が庶民の生活にどれほど深く関わっていたかを感じさせます。聖徳寺では昭和50年代まで胃腸薬「金丹」を製造しており、現住職も幼少期にお腹を痛めた際、この苦い薬を飲まされたことを覚えています。